Moka Yoshino

絵を見ることの正解とは?

絵を見ることの正解とは?

 

 

こんにちは、絵描きの吉乃モカです。

 

絵を見るときに「どうとらえたらいいか分からない」「難しい」と思った事はありませんか?

 

みなさんは、絵を見るときに「どう感じたらいいのか分からない」「抽象画って難しい」と思ったことはありませんか?

風景画や人物画のようにわかりやすい題材ならまだしも、抽象画や現代アートになると

「意味がわからない」「これ、何を描いてるの?」

と感じる人も多いでしょう。

 

実はそれこそが、アートの本質でもあります。

今日は、「絵を見ることに正解はあるのか?」というテーマをもとに

私自身の体験とともにお話ししてみたいと思います。

 

抽象画を見てみると——人によって全く違う世界が見える

 

以前、私は自分の描いた下の抽象的な絵を家族に見せてみました。

私が森の中をイメージして描いた絵だったのですが、家族の反応はというと——

 

抽象的な絵

 

 

家族に聞いてみたところ

「ドラゴン」

「宇宙」

「キャベツ」

と、まさかのまったく違う答えでした(笑)。

 

 

Instagramでも聞いてみました。

 

さらにInstagramのフォロワーさんにもストーリーズで質問してみたところ

たくさんの回答をいただきました。

 

Instagramでのスクリーンショット画像

 

結果は様々

 

「夜の森の中の灯火そばに女の子がいます。安息のある場所」

「森の中にいる女の子の絵にみえます。」

「底まで見えるくらい透明感のある湖」

「パッと見:魂 少し考えた後:ホタルにも見える」

「宇宙から笑顔で落ちてくる隕石」

「バラ」

「神秘的な色づかいのお月さまだと思いました。」

 

本当に様々で、確かにそう見えるなあと思った意見ばかりでした。

 

みんな同じ絵を見ているのに

まるで別の作品を見ているかのような多様な世界が広がっていました。

 



私は「森の中」を描いたつもりでしたが

どの解釈にも確かにそう見える要素があって、とても興味深かったです。

 

 

この絵の正解とは?

 

ここで考えたくなるのが、「じゃあ“森の中”が正解で、他は間違いなの?」という疑問。

私はそうは思いません。

むしろ、絵の良さとは「正解がない」ことにあると感じています。

なぜなら、人はそれぞれの経験・感情・記憶をもとに絵を見ているから。

同じ絵でも、自分の心の状態や潜在意識が何を映し出しているかによって見え方が変わるのです。

例えば、ある人には「森」が見えるかもしれません。

それは、その人が自然や癒しを求めているサインかもしれません。

また、別の人には「宇宙」が見える。

それは、広がる自由や未知の世界への憧れを投影しているのかもしれません。

つまり、絵を見ているようでいて、本当は自分の心を見ているのです。

 

 

なぜ人によって違う絵が見えたりするの?

絵を見ている女の子の絵

 

私たちは、色や形、光の印象などを通じて、無意識のうちに絵からメッセージを受け取っています。

たとえば、暖色系のオレンジやピンクは「安心・愛・ぬくもり」を、

青や紫は「静けさ・神秘・深い感情」を感じさせます。

 

 

同じ作品でも、「赤が印象的」と感じる人もいれば、「青の透明感が好き」と感じる人もいる。

その違いは、心のフォーカスがどこにあるかを示しているのです。

 

 

絵を見ることは、つまり「自分の潜在意識を知る」ことでもあります。

だからこそ、抽象画やアートに触れる時間は、

忙しい日常の中で心を整える癒しの時間にもなるのです。

 

 

正解は「自分の感じたこと」

 

 

アートの世界では、10人いれば10通りの見方があります。

どんな見方であっても、それはその人にとってのひとつの真実

 

私は絵を描くとき、「どう感じてもらってもいい」と思いながら制作しています。

「森」と感じても、「宇宙」と感じても、「キャベツ」と感じても(笑)

 

そこに何か“心が動く瞬間”があれば、それで十分なんです。

だから、絵を見るときはぜひ「合ってる・間違ってる」を考えず

ただ感じるままに眺めてみてください。

 



心がどんな物語を紡ぎ出すか、自由に想像してみてください。

それこそが、アートと“あなた”の対話の時間です。

 

アート鑑賞は「心の癒し」になる

 

心理学的にも、アート鑑賞はストレス軽減や癒し効果があると言われています。

 

私の絵も、見る人によって感じるものがまったく違います。

でも、その違いこそが心が動いている証拠。

 

「この色が好き」「この形が気になる」——

そんな直感の積み重ねが、自分らしさや感性を育てていきます。

 

まとめ:絵を見ることの正解は「あなたの中にある」

 

絵を見るとき、そこに正解はありません。

ただひとつあるとすれば、それはあなたが感じたままの世界です。

 

絵を見て「なんだか懐かしい」「落ち着く」「不思議」と思うのなら、

その感覚こそ、あなたの心が絵を通して語っているサイン。

 

アートとは、外の世界を理解するためのものではなく

自分の内側を見つめるための鏡なのです。

 

 

今日、あなたが何を感じるか——それがあなたにとっての“正解”です。

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